まさかこんなに早くスレ立ててもらえるとは思ってなくて
今大慌てで書いてますw
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです
高校の時から男友達とバンドをやってたんだけど
大学に進んだのは、私だけで
他のメンバーとは学校や、彼らの仕事の都合とかもあって
メールもたまにくる程度の付き合いになっていた
バンドやってるときから、意味なくギターを持ち歩くのがかっこいいと勘違いしていた私は
学校にも常に持っていくような痛い女だった
所謂厨二病みたいな感じだね
よく友達に「重いのになんでそんなの持ってるの?」って言われたけど
私はこれが自然だからというと、面白いねって言われたw
それは少ししたら話しますw
2
女、当時18歳女子大生
身長150前半、体重40kg台Cカップ
お兄さん
当時22歳
180くらい、髪の毛短めで黒
Dragon Ashのボーカルに顔が似てるけど、髭が生えてない
「お前、ギターひけるなら引いてみろよww」と言われ
引いてみせたらすげーwwって絶賛された
っといっても、適当にコード演奏をしてみせただけなのだがw
今度一回部室濃いよ!と誘われた
このとき、嫌そうな顔をしながらも内心嬉しかったので
数日後ギターを持って部室に言った
教科書販売の時にきたことのある部屋だった
少し緊張気味にノックとかしたりした
反抗がないのでそっとドアを開けた
けたたましいけど大好きな振動が伝わってきた
高校の時、私が熱中したそれは
私に忘れかけてい燃えたぎる何かに小さな火をつけてくれる・・・はずだった
私を勧誘した男子(以下山本)が私に気づいて一旦音を沈めるように指示する
山本「おぉー、1。来てくれたのか」
1「そうよ。山本くんに呼ばれたし覗くだけでもって思って」
山本「マジでくるとはおもわなかったよ。さっ、ちょっと請いよ」
山本はその当時は流行ってたっていうか
今も流行ってるのかわからないけど両サイド刈り上げのツーブロックで
革パン、革ジャンの見るからに防寒おまかせあれ!って感じ
顔はまあ普通だったな
他のメンバーぶっちゃけ覚えてないw
なんかななめ下見てるような地味な子の集まりだった
とりあえず、キノコヘアーが1人とツンツン頭が2人いたかな?
せっかく代行してもらったので続けます
「ほんじゃやるぞ~」
と山本が合図し、みんなが楽器に集中する
これだけでもすごく懐かしい気分だった
それからしばらく活動を見てたけど、とにかく下手くそばっかでイライラした
特に山本くんは調子のってギター回しとかいわゆるパフォーマンスばっかり
9mmの滝さんみたい・・・っといったら失礼だけど大幅劣化滝さんだったわ
ギターはコード押さえたりしてるわけでなくただ叩いて音を派手にならすだけって感じで
他のメンバーは、とにかく自分の指とか譜面とか凝視しすぎで演奏?はバラバラ
なんかレッチリ演奏してたらしいけどわかるかボケ
とにかくその日はそれで終わった
それから数日後のオーラルの授業のあとに山本が私のところに来た
ギターを教えてほしいとかそんなことかと思った
だが、彼は私にプリントサイズの紙を渡してきた
山本の自信満々な顔に腹が立ってみんながいるのを忘れてブチキレたwww
「なんであんな低レベルな奴等と同じ部活にはいらないかんのや!?
お前の演奏なんやねん?あれ演奏って言うよりフラフープの練習か???
あんなん少し練習したら誰でもできるわいや!!」
かなり大きな声を出してしまったのでみんなが見てた
山本は少しうろたえると「けっ、クソアマ死ねや」
と暴言を吐くと教室から出ていった
さらに家に帰ると机に出しっぱなしにしていた点数の低い小テストのことで怒られ母に切れた
すると母は部屋の隅に置いていたギターに横蹴りを入れた
ギターは悲しげな音とグキャみたいな、音と共にネックが折れた
折れたというよりは曲がった感じで、少し古くなっていたからだろうけど
弦もきれてしまったようだった
このギターは、昔からバンドに憧れを持っていた私がはじめてバイトで稼いだお金で買ったもので
最初は趣味程度だったのがこのあと組むバンドのメンバーの耳に入って
バンドを始めるきっかけになった、私の楽しかった高校生活の一部だった
それをよく知っているはずの母によって、それは傷つけられたことに
私は言い知れない悲しみに、教われそれは涙と絶叫として体から溢れだした
そして、私は母を部屋から追い出すと
着替えと、樋口一葉を財布に入れて家を飛び出した
本当に何を考えるわけでもなく、たまたまバス停に留まっていたあまり乗ったことのない行き先のバスの終点まで乗り
よくわからない道を目をはらしながら歩いた
たまにすれ違う人が変な子を見るような目をしていたのは多分気のせいだ
行き先は聞いたことはあるけど行ったことがない場所
もう銅にでもなれと思っていた私はそれに乗った
しばらく走っているとラーメン屋が見えたので
腹ごしらえをしようと思って降りた
でかいリュック背負って涙を流しながら目を腫らした私を見て
店員は一瞬戸惑っていたがカウンター席に案内された
ラーメン食べ終わって、なんとなく歩いていると公園?みたいな広い場所に出た
月明かり以外は本当に何もない、ただぼこぼこの芝生のある広い広場でベンチが一定感覚で並べてある
なんとなく座りたくなって、座ってから少し冷静に考えた
携帯には数分単位で家族から電話かかってきていた
とにかく家に帰りたくなかったので友達の家に泊まると嘘をついて電源を切った
公園をあとにした私はバス停でまた知らない行き先のバスの終点まで行った
終点は電車の駅だったので、そこでも電車が来たら乗るつもりだった
行き先は聞いたことはあるけど行ったことない
もう、どうにでもなれと自暴自棄気味に電車に乗った
さて、本当に来たことのない場所に来てしまった
時計ら日にちを跨ごうとしているような時間
しばらく階段にぼんやり座っていてふと携帯のことが気になったが
ポケットに入っていないことに気づいた
あわてて駅員に忘れ物があると言いにいこうとしたが
階段を踏み外して足首を捻って悶絶した
足首を押さえながら、外なのに結構大きい声で泣いてた
なんで私がこんな目にあわなあかんねん!
八つ当たりするように怒鳴っていると声をかけられた
「何をそんなとこで女が転げ回ってるんや?」
その人はこっちに近づいてくると私のすぐそばにう●こ座りでしゃがんだ
「なんや姉ちゃん、転んだんか?」
しゃべってから数秒後に酒の臭いがしてうげっと思ったが、顔は結構男前だった
この人がスペックに書いてるお兄さん(以下おに)である
おに「ほら、そんなとこ座っとらんと(手をとって掴み起こそうとする)」
私「っっいっつ!!」
おに「あ、悪い!どっか痛かったか?」
私「ちっ違うんです。足首を捻っちゃって・・・」
おに「うわぁ、そらめんどくさいなぁ。ちょお見せてみい」
男の人に足をさわられながら見られるのは恥ずかしかったけど
お兄さんはすごく真面目な顔をしてすごく心配してた。酒臭いのは嫌だったけど
ただの迷惑女でしたね
当時のことは反省してますw
私「い、家は×△です」
おに「はあ?どこやそれ?俺知らんぞ?」
私「いろいろあって家を飛び出したんです」
おに「おいおいホンマかいな。参ったなー、俺は今酔ってるから車出せへんし」
私「いっいいですよ、自分で歩けますし」
おに「自分捻挫舐めたらあかんで!!
しかもこんな時間にこんなとこに女ほって帰れるかぃ!
とりあえず、俺の家、こっからすぐやからあがっていけや」
いいです!迷惑やから!っとは言いながらも、どこかで助かったと思った
そんなわけでお兄さんの家にお邪魔することとなる
私に背中を向けて乗れと言うように「ん」て言った
初対面の男の人におんぶされるなんて無理!って言ったけど
俺も早く帰りたいんやから怪我人は言うこと聞いとけっとしかられたので、おんぶしてもらった
おんぶされてて不可抗力だけど、お兄さんの服?か体からはすごく甘い香水の香りがした
そして、さっきまでは気づかなかったが、首から鎖骨にかけて肌の質感が違う大きな怪我のあとがあった
一瞬ヤクザなのかとも考えたが、すぐにそれはないないと自分を納得させた
やがて、マンションに着きお兄さんの家にお邪魔した
部屋は服がところどころに散らかっている以外は結構綺麗で
棚にナルトとか銀魂とかが所せましとならべてあった
かと思えば、別の棚にはお酒の瓶がたくさん並べられていた
おに「まあ、あんま広くないけど、ソファーに座って待っとけや
飲み物は、悪いけど茶しかやいから我慢してや」
そういいながら、冷蔵庫からお茶をとりだしコップについでくれた
しばらく飲み物を飲んでいなかったので一気に飲み干した
お兄さんはテレビをつけると別の部屋に行き、しばらくして湿布と包帯を持って戻ってくる
そして、私の足首にそれらを装着した
私「あ、ありがとう、、ございます」
おに「構へんよ。無理に歩こうとしたらあかんで。とりあえずしばらくじっとしとき」
そういいながら、お兄さんは缶ビールを一本明け飲み始めた
日付は4月30日から5月1日に変わっていた
明日から連休だーとかは思わなかった
むしろ、この状況どうすればいいかやからなかったし
とりあえず黙って座ってテレビ眺めてた
お兄さんはビールを一本飲み終わると「ほんでぇ?」と私のほうを向きなんで家出たんや?と質問した
なんか恥ずかしいwwwww
わたしはその日あったことを洗いざらい話した
下手な軽音楽部の部員に生意気に入部を迫られたこと
電車での不愉快な出来事、母のギター破壊、携帯紛失、そして捻挫
お兄さんは途中私の話を遮ることなく最後までしっかり聞いてくれた
そして「災難やったな」っと独り言のように呟いた
おに「そのギター、大事な宝もんやってんな。そらそれまでにいろいろあったらイラついて家出たくもなるわな
せやけどな、ちょっとここ(この町?)までは遠すぎたと思っとぅやろ?」
私「は、はい。階段で転んで動けなくなったときは・・・・・・どうしよかと思いました」
おに「俺がたまたま通りかかってつれてきてやったからええけど
下手しぃ、自分今ごろこんな寒い中一人でわけわからん場所で寝るはめやで?」
私「はい。・・・ごめんなさい」
おに「まあ、なってしまったもんはしゃーないわ。とりあえず今日はおとなしくしときぃや」
お兄さんはそういうと、立ち上がり風呂沸かしてくるから待っとけといってお風呂場へ
残された私はなんか急に情けない気持ちが沸き上がってきて声を殺して泣いた
もしかしたらお兄さんはそんな、私に気づいていたのかなかなかお風呂から帰ってこなかった
お兄さんは私のリュックを風呂場に置くと「1時までには出てこいよ」といって部屋に戻った
お風呂はぶっちゃけめっちゃ狭かったが、貸してもらえるだけ感謝した
いつもなら30分は入るところだが、15分くらいであがった
だが、お風呂から出たときすっぴんであることに気づいた。
おまけに化粧道具なんか持ってきてない
どんな顔でお兄さんに会えばいいか本気で迷ったが
どうしようもないのでそのままお風呂あがりましたと部屋に戻った
おに「えらい早かったなwまだ全然ええのに」
私「いえ!ガス代とか水道料金とか考えたら」
おに「そんなん気にせんでもwほな、俺も入ってくるわな」
今更こんなのスレ立てまでして語ってどうしたいの?
しかも昔の事なんか語っだって意味なんてないだろ?
なんかあんじゃね?
と期待して見てたがコレは寝落ちだな
つまらんのー
さるさんなら確か00分に解除だよ
ごめんなさい…
本当になんとなくですね
2ちゃんねるなんて名前でしか聞いたことなかったんですが
最近旦那がよく見てるのでという理由にならない理由です
お兄さんがお風呂に入って、しばらく一人になったので部屋を観察
壁にところどころ穴が開いたのを紙で上から張り合わせている箇所があったり
漫画が並べてある本棚の扉のガラスがなかったり
さっき入ったときには気づかないことにも目が行った
友達と喧嘩でもしたのかな?ってかお兄さんやっぱりヤクザ系の人なのかな?
首の辺りにすごい大きい傷とかあったし
なんてことを順番に考えていたらお兄さんが戻ってきた
私はお兄さんに出会ってからはじめて自分から質問してみた
私「お兄さんって何してる人なんですか?」
おに「俺か?俺は今はCD屋で働いとんで。・・・えーっと」
私「1です。」
おに「あー、1な。1はさっきの話聞く感じやと、大学生か?」
私「はい、今18で、七夕で19になります」
おに「たっ七夕・・・おぉ、そうか若くてええなぁ!」
お兄さんの顔が一瞬驚き、そして悲しい顔になったような気がした
私は?だったが、そのことは後々知ることとなる
お兄さんは9mm Parabellum Bulletってバンドが好きでよくカラオケで歌うらしい
お兄さんがこれ見てみ、といって開いた引き出しにはとんでもない量のCDが敷き詰められていた
ラルクとかもあったし、その当時出たばかりだったDragon Ashの最新アルバムもそこに並べてあった
1「そういえば、お兄さんってDragon Ashのボーカルの人に似てますよね」
おに「あー、ケージェー?たまに言われるけど、俺髭ないからなぁw」
1「髭生やせば雰囲気出ますよwww」
おに「俺は俺だから!ケージェー好きだけどそれとこれは関係ないから!www」
お兄さんと音楽の話をするのはすごく楽しかった
そうこうしているうちに夜も更けてきたので、寝るかっという話になった
おに「俺のベッドで寝るか、空き部屋に布団敷くか、どっちがええ?」
私「空き部屋でいいですよ。お兄さんの寝床まで借りれませんよwww」
おに「よっしゃ、ほな布団敷くの手伝うてな。もう数年は布団なんかしいてないからな」
空き部屋はお兄さんのとは違ういい匂いがする部屋だった
お兄さんは明日は朝起こせないから自分で起きるんやでっといって部屋の扉を閉めた
不思議とやばい!遅刻!とかは思わなかった
部屋を出ると、机にコンビニ弁当と、私の携帯電話が置いてあった
驚いた私はお兄さんの寝室をノックするが、返事はない
何度もノックするが無反応のままだったから
いいことではないとは思いながらもそーっと部屋のドアを開けると
お兄さんは爆睡していた。部屋は少し酒臭かった。
私「あの、すいませーん」
おに「」
私「ちょっといいですか??」
おに「っっせな、ぁんや?」
私「あの、その、ケータイ」
おに「ヘータイ?・・・あぁ、それか。それについてはまず謝らなあかん」
お兄さんによれば、昨日電車で携帯を無くしたと聞いて、今朝方、駅に問い合わせに行ったのだと言う
そして、該当する携帯電話を発見したのだが
持ち主の確認をしたいと言われたので、一度ここに帰ってきて
私の財布にいれてある学生証の写真と携帯の中のフォルダの写真を照らし会わさせたという
携帯の中身を開示するのに結構ごねたらしいがw
おに「本間はあんたに断り入れようと思たんやけど、部屋のぞいたらまだ寝てるし
っっちゅーわけですまんかった!勝手なことして」
1「あっいや!全然いいですよ!それよりありがとうございます!
見つけていただいて!」
おに「もう無くさんようにしいや。とりあえず俺は仕事までは寝るからな~
飯は置いてる弁当でも暖めて食べてくれ」
そういうとお兄さんは再び眠りについた
ソファーでごろごろしながらお兄さんが起きるのを待ってたら3時前にお兄さんが起きてきた
よく言えば無造作ヘアー、悪く言えば寝癖のひどい頭だった
おに「足の具合、どうや?」
私「はい!すごくよくなってます。本当にありがとうございます」
おに「そうか、そらよかったわ」
私「お仕事何時からなんですか?」
おに「今日は4時や、まあ店すぐやからいっつもこんな感じや」
そういうとお兄さん、私の存在を意識することなく、着替え始める
上半身裸になったときにようやく気づき「あ、ごめんwww」と笑った
服を脱いだときにはっきりと見えたのが昨日見えた首から鎖骨にかけての傷
見えてなかっただけで、実は数ヵ所、同じような大きな傷が残っていた
それは、喧嘩のあとっていう雰囲気ではなかった
おに「ほんで、自分これからどないする?ここで待っててもいいけど、暇やろ?
俺の店くるか?まあ店やのうても、下の会のショッピングセンターとかゲーセンとかいろいろあるから
まあ回って時間潰しとうほうがええやろ?」
二つ返事でお兄さんの仕事場についていくことにしたが、化粧をしてない
するとお兄さんは私が寝ていた部屋から口紅を一本持ってきた
なんでそんなの持ってるんですか?
という質問は「まあええやんけ」とはぐらかされてしまった
何か隠してるとすぐにわかったのだが触れないようにした
10分ほどで建物に到着し、エスカレーターでお店の着いた
店員A「店長おはようございます!」
おに「うぃーすwww」
お 前 店 長 か よ ! w w w w
っとマジで言いそうになったが我慢
お兄さんについてきた、私を見て店員さんは不思議そうな顔をしていた
店員A「あのー、もしかして店長の・・・恋人さん?」
1「違います、でもお兄さんにすごくお世話になった者です」
店員A「あ、そっっそうでしたかっなんか失礼なこと聞いてすんませんw」
店員は愛想よさげに謝ると私語とに戻った
それから私はしばらく店を見て回っているとお兄さんが仕事着?でこちらに来た
おに「姉ちゃんには、このアーティスト進めとくわ」
っといって案内されたの10-FEETだった
ぶっちゃけ名前も聞いたことのないアーティストだったが
お兄さんはこいつらのフェスがすごい!
去年行ったら携帯なくしたwwなどと経験談を話してくれた
そうやって楽しそうに話すお兄さんかっこよかった
いろいろ回っているとお兄さんの友人っぽい人がお兄さんに声をかけた
お兄さんは「ちょい調べてくるな」と言って行ってしまった
お兄さんがいって少し経った頃、お兄さんの友人(以下友)が話しかけてきた
壊されたギターのメーカーと機種と色教えて
ごめんねー見逃してた!
フェンダーの黒
私「違いますよ。お兄さんに助けてもらったんですよ」
友「助けてもらった?」
私「昨日階段で転んで足捻挫したっぽくって」
友「そうか。俺はてっきり、あいつがやっと前に踏み出したのかと思ったよ」
私「前に?」
友「まだ、話してないのか。あいつ、実は・・・」
おに「ごめんごめん、待たせたな~。お?なんや友?気に入ったんか?この女?」
友「アホかw」
お兄さんの友人が何を言おうとしたのかがすごく気になったが
友人はCDの予約を済ませるとそのまま帰ってしまった
私はそのあとは店をふらふらと歩き回り、聞いたことのないアーティストのCDを買うわけでもないのに手に取ってた
しばらくして、お兄さんに一言声をかけて他の階を見て回った
外が仄かに暗くなった頃に店に戻ると、お兄さんが手招きした
私「はあ?いやいや無理無理www仕事わからんしw」
おに「レジしてくれとかはさすがに言わへんけど
お客が動かしたりしたCDをきれいに並べるだけでええんや、な?頼むわ!」
お兄さんがすごく頼み込むので、私はしぶしぶながら働くことになった
大学に入る前にバイトをやめていたので、こうして働くのは久しぶりだった
着替えてから、売り場に出てひたすら商品を整列された
幸い、遅れていたバイトも30分程度できてくれたので助かったはずだったが
お兄さんの様になってるからそのまま整理し続けてくれと頼まれ、そのまま仕事を続けた
他の店員さんは「店長むちゃくちゃっすからねww」「てきとーにしててください」と声をかけられた
整列が終わったのは1時間経った頃だったと思う
お兄さんはどうやらこれから休憩に入るらしくカフェに誘ってくれた
私「あ、別にいいですよ」
注文された品が届くまで、何を話せばいいかわからなかった
話したいことはあったけど、切り出すのが怖かった
すでにこのとき、私はお兄さんのことが好きになってたんだとおもう
だからこそ、お兄さんの友人が言いかけていたことが知りたい
そう思ったんだ
おに「とりあえずあと何時間かは働かないとあかんから
先帰っとくか?・・・・・・あ、今の帰っとくか?は俺の家に戻るかって意味やで?」
私「それくらいわかりますよw」
おに「まあ、家帰りたいんやったら別にかえってもかまへんけど」
私「お兄さん今日はお仕事終わったらすぐ帰ってきます?」
おに「んー今日は1の携帯取りに行ったりでいつもより寝てへんから
真っ直ぐ帰ろかな」
私「じゃあ、ここで待ってます。一人は退屈なんで」
おに「ほんなら、スタッフ控え室にぎょうさん漫画おいとるから
勝手に読んでみ?」
スタッフ控え室はロッカーが並んでて狭かったが
お兄さんのロッカーにはやたらと漫画が詰め込まれていた
とりあえず一番とりやすい場所にあったスケットダンスを読み始めたら止まらなくなり
今も買って読むほどになりましたw
お兄さんはレジ点検したあと、バイトたちの荷物を確認し、自分も着替えたあと、帰路に着いた
昨日の今ごろは自暴自棄電車に乗ってたけど、今は少しドキドキしながらお兄さんと歩いてる
おに「なあ、1」
私「はい、なんですか?
おに「友人になんか言われたんか?」
私「」
おに「やっぱりそうか、あいつ余計なこと言いよって!」
私「あ、いや、友人さんはお兄さんが前向きになったんだなって」
おに「・・・」
私「お兄さん?」
お兄さんはこのとき、すごく悲しそうな顔をしていて
それから一言も会話ができなくなった
家につくとお兄さんはソファーに座り、私も隣に座った
座った場所のちょうど前に昼間お兄さんが出した口紅がおいてあった
私「」
おに「1、実はな、俺には婚約者がおったんや」
お兄さんが話始める
相手は小学校のときからの仲のよい女の子で、いつも一緒にいた人だった
お兄さんが高校を卒業して就職し、彼女は大学生になり、マンションを借りて独り暮らしをし始めた
たまたま当時の職場が近かったので、お兄さんも彼女の両親に許可を得て同棲が始まった
そして、お兄さんは貯めた給料でバイクを買い、休みの日に二人でよくドライブに行ったらしい
そして2年前の七夕、彼女の20回目の誕生日の日プロポーズした
そのときに渡したのが、あの口紅だという
彼女はあまり化粧気がなかったので、見かねて口紅を大人の第一歩的な意味であげたらしい
だが、その帰り道、お兄さんと彼女は信号無視してきた車に跳ねられた
お兄さんはそのとき、体に複数ヵ所大きな傷を作ってしまった
お兄さんが目を醒ましたのは事故から4日後で
そのときにはすでに彼女は息を引き取っていたという
目が覚めてしばらくして、彼女の両親からそう告げられ
彼女が死ぬまで手に握りしめていた口紅を手渡され
涙ながらにこれまでのお兄さんへの感謝の気持ちと
彼女の分も生きてほしいと託されたのだという
だけど、今まで待っててくれた人はそこにはいなかった
あるのは出掛ける前に脱ぎ捨てた服と
それまでの彼女との思い出がむなしく笑顔を向けているだけだった
壁を殴り、ガラスを割っても、痛みがすべて現実であることを突きつけた
昨日、私が寝た部屋は元々彼女の部屋なのだという
それを彼女の死後にお兄さんが買い取ったらしい
事故後すぐに退職して、彼女が好きだったロックミュージックを聞きまくったという
その過程で彼女が京都大作戦という夏フェスのチケットを持っていたことを知り
翌年会場に言って音楽の力に生きる気力をもらったのがきっかけで今の仕事についたのだという
おに「まあ、死のうと思えばいつでも死ねたんやろうけど
あいつが俺にもう少し頑張れよ!って後押ししてくれたんやと思う
前の仕事より収入は少ないかもしれんけど
俺は今の仕事、すっごい好きやねん」
私「お兄さん・・・」
おに「女がどう思うか知らんけど、テレビの下の引き出し開けてみ?」
お兄さんに言われた引き出しを開くと、そこにはいろんなところで撮った
お兄さんと彼女の写真がたくさん入れてあった
俺、最初無視しょーと思っててん
やけど、なんか1にあいつの面影感じてな
あいつもよぅ転んで怪我しよったからな
あるはずないけど、あいつがあそこで泣いてるんちゃうか?とか思たわ
少し酒も入っとったしな
やけど、髪型とかやたら大げさな泣き方するとことかそっくりやし
ほんでに誕生日が七夕とか言い出すしなw
なんかの冗談かと思ったでw」
私はなんかよくわからない涙がたくさん溢れてきていた
お兄さんはとても穏やかな笑みを私に向けながら、頭を撫でてくれていた
おに「なあ、1がよかったらでいい。今すぐにとも言わないけど
俺の彼女になってくれませんか?」
私は涙をぽろぽろ流しながら涙声ではいと答えた
おに「おいおい、泣くなやw」
私「(グズグズ)」
おに「とりあえず、明日の昼に俺は1を自宅に送るで
さすがにいつまでもここにおるわけにはいかんやろ?親も心配するやろし」
私「うん、わかった」
おに「よし、ほんならとりあえず寝よか」
最初昨日と同じ部屋で寝ようとしたが
お兄さんに今日はちょっと抱かせろと強引に部屋に連れ込まれ
抱き枕にさせられました
そして、家出から一日半後、私は彼の運転する車で自宅に送られた
私「うん、待ってる」
おに「おっと、そういえば、忘れるところやったわwww」
私「?・・・!?」
お兄さんは私に唇をそっと重ねた
触れるだけのキス
今まで彼氏を作ろうと思ったことがなかった私にとっては
衝撃的な出来事だった
母にはしばらく会話をしなくなった
部屋には折れ曲がったギターがそのままだった
なんかすごく長い一日が終わりを告げて
なんとなく携帯を見たとき思い出した
私たち、連絡先交換してないww
もうお兄さんはかえってしまってたし
さすがに今からまたあそこまで行くのはしんどいと思い、また後日行くことにした
GWが開けて、私も学校に復帰した
復帰とか大袈裟だけど、こよ数日間会ってなかった友達にはすごく心配されてた
山本はあれから私と授業が被っても目を逸らすようになった
こちらにとっては好都合だった
GW明けということもあって、やる気が余計に出ない日だった
授業が終わって、いつも通り途中まで一緒の帰り道の友達と歩いていたら
おいー1っ!という声がした。山本だった
私「なに?」
山本「なんか、おまえを探してる人がいるんだけど、背の高い兄ちゃん」
なんか怖いので友達についてきてもらった
山本はあの車の人やと車の方を指した
その車に私は見覚えがあったが、不思議で仕方なかった
なぜお兄さんが私の学校知ってるの?
おに「おぉー探したでぇw」
私「なっなんでここがわかったの?」
おに「いや、よぅ考えたらメアドもなんも交換せんと帰してもたやろ?
やけど、俺も一応社会人やから簡単には休めなくてな
どないしょーか思てたときに思い出したんや、学生証のことをな」
学生証のことなんて、忘れていた
そうだ、この人は私の携帯を探すために財布の学生証を見たんだ
おに「まあ、今日会えなくてもまた違う休みに来るつもりやったけどな
ほら、早ぅ携帯貸してみ」
校門前でこんなやり取りをしてたので
すごく恥ずかしくて私はうつむき気味だった
だけど、お兄さんがきてくれて、私を見つけてくれて嬉しかった
こうしてお兄さんと連絡先を交換した私は
それからずっとお兄さんと付き合い続けた
今年、私も就職が決まって彼と二人でマンションで暮らし始めた
今年のGWに二人で初めてお兄さんの彼女のお墓参りに行ったときに
彼女に結婚することを報告した
私の誕生日に入籍する予定です
本当は旦那(お兄さん)を驚かせようと思ったのと
この間、元バンドメンバーとご飯食べて懐かしくなったので
勢いだけで書いてみました
もしこんなんで退屈しのぎできた方がいたら幸いです
お付き合いいただいた方々ありがとうございました
早起きした甲斐があったわ
そんなイケメンに会えるなんて1は幸せ者だな
私も家出してみようかなw
27だけどw
いい話だった!まさに今日相方に別れを切り出そうと思ってたけどちょっと考え直すわ、ありがとう!お幸せにな
お幸せにな!
今もギター弾いてる?
いくつか質問に答えたらHN消します
>>51
曲がったギターは修理してもらえる状況じゃなかったので
かなり葛藤がありましたが捨てました
そのあとは特にギター弾く機会がないので買いなおしたりはしてません
4年前の話なので
私は今22でもうじき23歳になります
旦那は今月末で27です
っというわけで改めまして読んでいただいてありがとうございました
お幸せに!
でも代行頼むくらいだから実話なんだろう。
1とお兄さんが幸せな家庭を築きますように!